おとなしくしないと、と小さな警告をしたにもかかわらず、動きまくる彼女に、言葉ではなく、感覚で警告するしかないかとポケットから今度は小さなナイフを取り出す。
目隠しをしてあるから、何を取り出したかは見えていないだろうし、一応説明をしておくことにする。
『おとなしくしろって言ったじゃないか。これ以上じたばたすると、けがをすることになるぞ?』
そう言って、ナイフを軽く彼女の頬にあてた。
「ひっ……。」
それがナイフだと分かったかどうかは、こちらでは判断がつかないが、頬にあてたものの冷たさで、金属製の何かだと感じたのだろう。小声で悲鳴を上げていた。
『わかったか? おとなしくしとくんだぞ?』
もう一度そういうと、彼女は震えながら首を縦に振った。
これで良しと。
彼女が動かないように忠告しておいて、改めてブラウスを脱がせにかかる。
そこで改めて気づいたのは、脱がせる前に手錠をかけてしまったことだ。
(手順を間違えたか……。まぁ、仕方ない。今更やり直すのも面倒だし……。)
そう思って、軽く舌打ちした後、ブラウスを脱がせ、手首のところまでブラウスをずらしたところでナイフの登場だ。
ブラウスの背中、衿付けのところに歯を突き立て、ゆっくりとそれを裾までおろしていく。
少し布地に歯が引っ掛かるような感じだが、割と簡単に切れた。これで両方に分けることはできた。次は手をどう抜き取るか……。
まずは右手。手首のあたりに軽く刃を立てる。一瞬、刃先が肌に触れたのか、彼女がびくっと反応した。
痴漢電車 3

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